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ピッコリーには毎月たくさんの新しい本が仲間入りします。その中から、数冊みなさんにご紹介する「新着本紹介」。 そして、ピッコリーのスタッフたちが新着本とは関係なく、気に入った本や音楽を紹介する「おすすめ本」。チェックしてね。
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新着本紹介

絵本『かいぞく がぼがぼまる』
復刊ドットコム
本書は、1978年・童心社刊「かいぞく がぼがぼまる」の復刊本です。むかしむかしのお話。海賊「がぼがぼまる」は子分を引きつれ、海や島で極悪非道のかぎりをつくしていました。そんなある日、「がぼがぼまる」の前に、海から不思議な少年が現れます。それは、かつて「がぼがぼまる」によって海に投げ捨てられた赤ん坊が、立派に成長した姿だったのです。自分を育ててくれた海の仲間に助けられ、少年は「がぼがぼまる」の海賊船に立ち向かいます。海賊の運命やいかに。辛い境遇に落とされ、苦難を強いられた時、少年はどうしたでしょう?困難はどう乗り越えるかを子どもたちに問いかけ、勇気を与えてくれる一冊です。(N)

一般『答えのない道徳の問題 どう解く?』
木村 洋・二澤平 治仁 絵
ポプラ社
1+1の答えは2。こんなふうにすぐに答えがみつかる問題もあるけれど、どうやって解いたらよいかわからない問題も、この世の中にはたくさんあります。そんな「どう解く?」という問題を集めたのがこの本。たとえば、「たべもの、どう解く?」では、「食べていい動物と、食べちゃいけない動物の違いってなんだろう?」と問いかけます。大人でも答えに詰まってしまう問題ですね。何が正解なのか答えるのが難しい問題を考えるために、大人や子どもの意見のほかに、ジャーナリストの池上彰さんや、詩人の谷川俊太郎さんなどの13人の著名人もヒントを与えてくれます。普段「なんで?どうして?」と深く考えずに過ごしていることに気がつくでしょう。この本をきっかけに、一度じっくりと考えて、自分なりの答えをみつけてみてください。(A)
おすすめ本
★はピッコリーにある本です
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★『恋ちゃん はじめての看取り』
写真・文: 國森 康弘 出版社:農山漁村文化協会滋賀県東近江市。その山沿いにある甲津畑という集落に、 小学5年の恋ちゃんは大好きなおおばあちゃん竹子さんと住んでいました。おおばあちゃんは92歳。一週間ほど前からふとんから出られなくなってしまいました。元気になってほしいと恋ちゃんは毎日おおばあちゃんの手をにぎり、 うれしかったこと、悲しかったこと、いろんなことを話しかけました。 もっと、もっといっしょにいたかったけど…おおばあちゃんは亡くなります。 小学校の5,6年生の4割が「人は生き返る。」と答えるそうです。恋ちゃんは「人は死んでしまうと冷たくなり二度と生き返りません。」と答えました。恋ちゃんは看取りの現場を通して、旅立つ人から「いのちのバトン」という生命力と愛情を受け取ります。最後の「おおばあちゃんは心の中にいる。これからも毎日、お話できるような気がする。」と話す笑顔が印象的でした。
(ピッコリースタッフ:尚)
★『路線バスしゅっぱつ!』
鎌田 歩 作
福音館書店普段、通勤のときにバスに乗ります。帰りは運転席のとなりで立っていることが多いのですが、ちらりとのぞくと運転席にはたくさんの装置がついています。でも、何が何の役割を果たしているのか、まったくわかりませんでした。この本には、路線バスの知識がたくさん詰まっています。運転席の装置についても、ひとつひとつ名前と役割が書かれていて「なるほど!」と思いながら読みました。私が謎に思っていた「赤く光る丸い筒」は、「降車合図ランプ」といって、降車ボタンが押されると赤く光り、中には「停車」の文字が書かれているそう。謎がとけてすっきりしました。他にも、座席シートやミラーなどについても丁寧に描かれています。たくさん乗っていても、意外と知らないバスのこと。子どもにも大人にもおすすめです。
(ピッコリースタッフ:あや)
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『バウムクーヘン』
谷川俊太郎 著
ディック・ブルーナ イラスト
ナナロク社谷川俊太郎さんのひらがな詩46篇による詩集です。ディック・ブルーナさんの花の絵が添えられています。小学校一年生の長女も一人で読めるかなと思い、寝る前に読む絵本の棚にそっと置いています(読め読めというと読んでくれないので…)。と言っても、谷川さん曰く、かなで描いてはいるけれども子どもの詩集ではなく、「これは私の中に今もひそんでいる子どもの言葉をかりて、老人の私が書いた大人の詩集」だそう。言葉も装丁も美しい本です。
(ピッコリースタッフ:ますこ)
『悪い夏』
染井為人
KADOKAWAすでに秋も深まってきており、夏ではありません。気温も下がってきたので暑気払いの必要もありません。季節外れではありますが、心の底からぞっとする本を紹介します。といっても、おばけが出てきたりはしません。現実的な話です。しかしこれが死ぬほど怖い! 主人公は公務員で生活保護の業務を担当することになったのですが、その先に待ち受ける展開、結末がもう……。普段、美人になりたいとか、お金持ちになりたいとか、美人になりたいとか(しつこいわ)、いろいろ文句を言っていますが、何事もない日常のありがたさが感じられる一冊です(笑)。
(ピッコリーネットワーク:青かびチーズ)