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ピッコリーには毎月たくさんの新しい本が仲間入りします。その中から、数冊みなさんにご紹介する「新着本紹介」。 そして、ピッコリーのスタッフたちが新着本とは関係なく、気に入った本や音楽を紹介する「おすすめ本」。チェックしてね。
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新着本紹介

絵本『くるみのなかには』
講談社
表紙の真ん中には鮮明に描写された「くるみ」が一つ。中には何か入っているのでしょうか。ゆらすとシャリン、チリンといい音がしたので中をのぞいたら、小さな宝物がいっぱい入っていました。もし、りすが おとしたくるみなら、それは りすの さいほうばこ。くるみの外側もくるみの中も美しく克明に描かれていますこの絵本は見えないものを想像する力を子どもたちにあたえてくれるだけでなく、わたしたち大人も別世界に連れて行ってくれるのです。また、大きく成長したくるみの木は「埋めたら芽が出るの?」「花は咲くの?」などの問いかけにも答えてくれます。ページをめくるたびにわくわくする一冊です。(N)

知識『京都 和のなぞなぞ絵本』
もりゆか 絵
白泉社
おさるのまさるくんが、うさぎの「みみこ」さんと、にわとりの「わとり」くんを連れて、京都弁で京都のまちを案内します。そこでまさるくんがなぞなぞを出題。京都のお祭りや名所などに関するなぞなぞが、たくさんでてきます。これを全部解いていけば…京都についてとても詳しくなれますよ!かわいいイラストがたくさんあり、まさるくんたちと一緒に京都を旅している気分になれます。この絵本を読んだあとに京都をめぐると、さらに楽しくなりそう。まさるくんが話す京都弁にも注目です。(A)
おすすめ本
★はピッコリーにある本です
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★『チリとチリリ ちかのおはなし』
どい かや 作・絵
アリス館「チリチリリ チリチリリ」どこにでも自転車に乗って軽快におでかけしちゃう、チリとチリリ。チリとチリリの家の地下で、大きな音がして何かが逃げていきました。ふたりは自転車で追いかけましたが、見失ってしまい…。今回の舞台は、何と地面の下。一体地下にはどんな世界が広がっているのでしょう。何だか「地下」っていうと、暗くてせまくてこわいっていうイメージがありますが二人はライトをつけて、背をかがめて、自転車ですいすいっと進んでいきます。行ったせまい道のその先に広がる地下の世界は金色に光る落花生ばたけ、虹色に光るお花ばたけ、そしてそして、おどろきの連続なのです。最後にあなぐまが用意をしてくれたご馳走は本当においしそうでした。自然な色とやさしいタッチが素敵な「チリとチリリ」シリーズの一冊です。
(ピッコリースタッフ:尚)
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★『こわめっこしましょ』
tupera tupera(ツペラ ツペラ) 作
竹藤智弥 デザイン
絵本館目を引くピンク色の表紙に描かれているのは、にっこり笑った一つ目小僧。その一つ目小僧が、笑ったら負けの「にらめっこ」ではなく、泣いたら負けの「こわめっこ」をしかけてきます。「こわめっこしましょ ないたらまけよ」の掛け声とともにあらわれたのは…。さっきまでのかわいい一つ目小僧はどこへやら。想像していたよりもずっと怖い顔に、大人の私でも思わず固まってしまいました…!絵本だからといって容赦なしの、本気の「こわめっこ」です。すごい迫力ですよ。
(ピッコリースタッフ:あや)
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『盆の国』(漫画)
スケラッコ
リイド社夏に読んで、とても印象的だった一冊です。なぜだかお盆の間だけご先祖様がみえる女の子、秋。六堂町という町で、彼女が過ごす中学最後の夏休みに、今年もあちらの世界「常世」からおじいちゃん、ペットのしじみが帰ってきます。蝉の声、入道雲、ページの隅々から夏の匂いがしてきます。
小さい頃、お盆はご先祖様が帰ってくるんだよと説明されても、玄関から帰ってくるのが見えるわけでもないし、「そうなのか…」と納得できないながらも、怖い感じではない、目に見えない世界のようなものがあるんだと考えると、そのいつもとは違う空気を感じたのを覚えています。目に見えるものと見えないもの、心の中と外、繋がっていないけれど繋がっているもの。抽象的な言葉になってしまいますが、読んでいてそんなことを考えさせられました。(ピッコリースタッフ:ますこ)